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土日限定和洋菓子「WA YOU」8/1・2

今週の土日限定和洋菓子「WA YOU」は

「焼 葺」(やきぶき)レモンです。

葺くというのは瓦や茅で屋根を覆うという意味です。

 

香ばしいココア風味の生地に酸味と香り漂うレモン

カスタードクリームを流し、少し厚めのバター生地で

葺きました。

この夏、レモンのさっぱりとした味わいのシューを

是非お楽しみください。

本店限定、数量限定(お一人様3個まで)販売です。

文Tube 「馥 郁」

私は馥郁という言葉が好きであり、

私のモノづくりのテーマは馥郁である。

意味は、「良い香りがする様子、さま」で

実際に香りがするわけではなく、雰囲気やオーラの

ようなものである。

馥郁という文字は見た目に仰々しいので、

以降少し柔らかく「香り」という言葉を使う

ことにする。

 

 

当社の店づくりは「姫路らしい香り」を

意識している。

 

では姫路の「香り」とはどのようなもの

なのだろうか。

 

 

「姫路といえば姫路城」というように、

私は「姫路の香り」がお城に偏る事にいささか

抵抗がある。

私はこの象徴ともいえるお城を少し横において

姫路らしい「香り」について話したい。

 

 

 

姫路の中心市街地にはお城に続く道「大手前通り」

がある。通りの両脇には大手企業の支店や

銀行などが立ち並び、そのまた両脇には個人商店や

飲食店が軒を連ね、周辺は観光客と近隣住民、

ビジネスマンが行き交う。「日常」と「非日常」が

混在しており、人の流れが京都とどこか似ている。

姫路駅北店はそんな「日常」と「非日常」が

行き交う街の中に溶け込めるようにと

「京都にあっても違和感の無い店」

をテーマに作った。

 

 

しかし市街から一歩外に出ればどうだろうか。

 

本店があり、私が幼少を過ごした蒲田は、

緑あふれる山々に囲まれ、水を湛える川が流れ、

そこには昔ながらの集落が残る。

姫路城の築城の折に使われたとされる

岩山もあり、岩山の麓には築百年近い家屋や

当時から行われている行事などが

当時のまま残る。

 

そして、山々を背に海に向かって川を下り、

浜手に足を延ばせば我が国の経済成長を支えた

ものづくりの「伝統」が広がり、

「自然」と「伝統」が共存している。

そう、私の考える「姫路の香り」は、

「日常、非日常、自然、伝統」である。

 

 

 

長松店は、築80年の古民家を改築し、

カフェと和菓子店を仲良く一つ屋根の下に置いた。

日常と非日常が入り混じる空間である古民家に、

姫路の伝統を象徴する「鉄」を多く使用し、

私の感じる「姫路の香り」を表現した。

是非お運び頂き、「姫路の香り」を

お楽しみ頂きたい。

 

 

実は創業12年となる今年、本店を思い切って

全面改装に踏み切った。開業当時、コンセプトも

「香り」も考えず、がむしゃらに作った店ゆえに、

店舗のデザインが今の思いと、私が作る菓子に

合わなくなってきたからだ。

 

 

店内はというと、メインとなる正面の壁は、

一面、鉄と石と合わせたような特殊な塗装を施し、

「石山」と「鉄」を表現した。

天井とショーケースのフレームには木材を使用し、

「自然との融合」を表し、3面の壁と

ショーケースは前回とは逆に黒に仕上げた。

イメチェンである。

 

本店は本店として象徴でなくてはいけない。

 

一番古くも一番新しくなったこの本店は、

今の私の思いを具現化した店である。

こちらも是非ご覧頂きたい。

 

 

姫路の香りがお城に偏る事にいささか抵抗がある

と冒頭申し上げた。別名「白鷺城」とよばれる

優美な姫路城は「我々の誇り」であることは

間違いない。しかしながら、播磨国風土記に

その記述があるように、古くよりこの地域には

人々の暮らしがあり、姫路城はその一部を彩る

いわば「歴史の絵の具」のようなものである。

 

太古より綿々と受けつがれている

「日常、非日常、自然、伝統」が

私の考える「馥郁」であり、「姫路城に盲目で

あってはならない」というささやかな抵抗から

招いた誤解があれば、どうかご容赦いただきたい。

 

土日限定和洋菓子「WA YOU」7/25・26

今週の土日限定和洋菓子「WA YOU」は

「TSU TSU MU」メロンです。

ふんわりとしたスポンジ生地に生クリームと

甘みが詰まったメロンを挟み、アクセントに

丸くくり抜いたメロンをトップに添えた

贅沢な逸品です。

本店限定販売で数量限定(お一人様3個まで)です。

祝日限定和洋菓子「WA YOU」7/23・7/24

今週の木曜、金曜の祝日限定

和洋菓子「WA YOU」は前回好評だった

「OMU」マンゴーとシャインマスカットです。

マンゴーは甘さが凝縮された国産マンゴーを使用

シャインマスカットはさっぱりとした酸味ある

ヨーグルトクリームに甘みの詰まった

シャインマスカットをトッピング。

どちらもこの季節限定商品です。

お一人様4個まで(両品合わせて)

本店限定商品です。

今週の土日限定は未定です。お楽しみ下さい!

土日限定和洋菓子「WA YOU」7/18・19

今週の土日限定和洋菓子「WA YOU」は

「OMU」マンゴーとシャインマスカットです。

シャインマスカットは今回初登場。

さっぱりとした酸味あるヨーグルトクリームに

甘みの詰まったシャインマスカットをトッピング。

どちらもこの季節限定商品です。

お一人様4個まで(両品合わせて)

本店限定商品です。

文tube 「嫁入り」

7月16日(木)1日臨時休業を頂いて

店内を改装する。

 

11年ぶりのことである。

 

私は百貨店に勤務していたこともあり、

「改装は最低10年に1度で行うもの」

と考えている。もう1年以上過ぎてしまった。

 

20年近く前の「スイーツバブル」から

スイーツもファッション化し、

インスタなどのSNSの普及で、味のみならず、

ビジュアルやパッケージ、売場の雰囲気などの

統一感が求められる時代である。

 

当店も開業当時から商品内容が大きく変わり、

売場とのバランスが合わなくなってきた。

 

また私は和菓子と洋菓子の垣根を無くしたいと

常々考えている。

ゆえにどちらが並んでいても違和感の無い売場を

作りたいという気持ちの変化があった事も理由の

一つである。

 

改装により売場の顔であるショーケースは

県立姫路商業高校に「嫁入り」が決まった。

商業を学ぶ生徒さんたちの学校教材として

使っていただける。この上無い喜びである。

 

ショーケースを見ると今でも思い出すが、

開業前に売れている和菓子店を

片っ端から見て回り、ショーケースに近づき、

手の位置で高さやガラス面などの長さを計った。

 

面白い事に売れている店のショーケースの高さや

商品陳列の位置などは共通していた。

私の様に視察に訪れ、調べたのであろうか。

とても興味深い。

 

やはりショーケースと「お別れ」は寂しい。

お客様との思い出が詰まっているからである。

先日玄関の話をしたが、このショーケースの上で

どれだけのお客様とご一緒させて頂いただろう。

ショーケースを壊してしまうとその思い出が

消えてしまう様でやりきれなかった。

本当に「嫁入り先」が決まって良かったと

心から感謝している。

 

ショーケースだけではない。

売場はお客様との思い出、スタッフとの思い出、

そして家族との思い出が詰まった空間である。

 

開業当時1度だけ母が来店してくれたことがある。

認知症を患って施設に入っていたが、月に一度の

検診の帰りに父が連れてきてくれた。

 

少し話が反れるが母は元アナウンサーだった。

結婚してからはフリーのアナウンサーとして

活躍する一方でアナウンサーの養成に

力を入れていた。

 

「授業料をとらない上にお昼ご飯を出す教室」

と言ってよく自慢をしていた。

「生徒たちの成長が私の生きがい」と授業料を

貰わず「お金の無い学生のために」と

生徒さんにお昼ご飯を作って出していた。

私の記憶が正しければ薄味の焼き飯を

出していた気がする。

 

「語尾は上げるのではなく下げる!」

「もっと強く!強弱がたりない!」

ととにかく細かい音の違いを指摘して指導

していた。レッスンでは時に男性の生徒さんが

泣きながら帰る事もあった。

 

物心ついた時から母の横でそんなレッスンを

聞いていた私は、いつの間にか細かい音を拾う

「癖」がついた。

今も餡を炊くときに餡を見ることは殆ど無い。

あんの状態を音で聞き分ける。

甘音屋という屋号がついたきっかけも

その一つである。

 

認知症を患ってから数年経った頃、病魔は

「話す」という命の次に大切なものを

母から奪った。言葉が出にくくなった

だけでなく声も出しづらくなっていった。

無念であったと思う。

 

母が来店してくれた時のことに話を戻す。

 

車から降りて車椅子でギャラリーに入り、

一段落したと思うとお客様に深々と頭を下げた。

と同時に皆は気が付かなかったが

「いらっしゃいませ」と言った。正直驚いた。

またその直後に私がスタッフに「母だ」と

紹介すると、母はまた頭を下げて

「よろしくお願いします」と言った。

 

認知症で何も分からなくなっていたはずだが、

本能的に息子が何をしているのか理解した

のだと思う。

皆は母が何を言っているか?気が付かなかったが

私は母から授かった「癖」が活きた。

 

その時の事を思い出すと今でも涙が止まらない。

今回は母との思い出を語ったがお客様との

思い出も数えきれない程ある。

思い出が沢山たくさん詰まった売場である。

 

今日この売場とはお別れである。

「娘」は姫路商業高校が引き取って下さる。

「彼女」はきっと新しい環境で

活躍してくれると思う。

 

「彼女」が語りかけるメッセージを感じ取り、

一人でも多く商いの道を選び、売場を作り、

一つでも多くの思い出を作ってほしい。

 

そんな思いを込めて

「父親」として「娘」を送り出しエールを送った

店舗改装による本店臨時休業のお知らせ 7/16(木)

7/16(木)店舗改装により本店のみ臨時休業致します。

尚、駅北店、長松店は通常通り営業いたします。

ご不便をおかけいたしまして誠に申し訳ございません。

7/17は通常通り営業致します。

 

 

土日限定和洋菓子「WA YOU」7/11・12

今週の土日限定和洋菓子「WA YOU」は

「TSU TSU MU」メロンです。

ふんわりとしたスポンジ生地に生クリームと

茨城県産のメロンを挟み、アクセントにメロンを

添えた贅沢な逸品です。本店限定販売で

数量限定(お一人様3個まで)です。

文Tube 「跡は継がせない」

甘音屋は私が初代である。と同時に終代である。

つまり息子に跡を継がせないということである。

他に跡を継ぎたいという人が現れた時はその時に

考えるが、森家としては私が終代である。

息子には「継がせない」息子も「継ぐ気はない」

と意見が一致している。

 

息子には息子の人生がある。

彼の可能性を和菓子という括りで縛りたくない。

私がそう言うと「どうしても息子さんが

継ぎたいと言ったら?」と聞かれる。

それでも継がせない。そもそも跡を継がせる為の

教育もしていないし、どうしても菓子を志す

というならば、自分で自分の「新しい菓子」

を作ればよい。

 

少し話が反れるが、私の前職は百貨店マンだ。

異動が多い職種だったが本当に様々な経験を

させて頂いた。特に東京事務所での勤務は本当に

良い経験となった。

 

東京事務所は高島屋の本社にあった。

さすがは大手百貨店である。いろんな情報が

常に飛び交っていた。

 

当時私は「新業態開発」という業務を担当し、

百貨店という枠にとらわれず、東京の

「新しい情報」を姫路本社の社長以下役員に

報告をするという仕事を頂いていた。

業務自体は大変責務の重いお仕事だったが、

拘束時間もなく上司もいない。極端に言えば

家で寝ていても分からない。そんな「自由」な

業務だった。

縛られることが嫌いな私は「自由」に東京を

飛び回った。しかし「自由」という言葉には

「責任」という言葉がセットである。

月に一度本社で報告会があり、社長以下役員への

報告は情報の鮮度、内容が求められた。

情報量はボリュームが無ければ決して乗り

越えられるものではなかった。

自由な業務だったが、早朝から夜遅くまで都内を

走り回って必死に情報を収集していた。

 

そんな仕事が大好きだった私が脱サラをして

和菓子屋を始めた。

開業して11年になる。この11年間様々な事に

取り組んできたが、何よりも同業他社が

やらない様な「新しい取り組み」に

力を注いできた。「新業態開発」である。

「去年の成功は今年の失敗に繋がる」とも教育を

受けてきた私は前年の実績のない新しい施策に

毎年取り組んでいる。「新しい」という言葉は

軽く新鮮なイメージがあるが私にとっては、

重く(ネガティブではなく)も責任を感じ、

追いかける。いや追いかけらるような

イメージの言葉である

 

話を息子に戻す。彼は来年受験である。

親としては東京の学校を勧めた。本人もどうやら

そのつもりのようである。希望通りに行けば、

彼も自由に都会の風を吸い、充実した学生生活を

送るであろう。また「跡を継がない」という

ある意味「自由」を与えた。

 

しかし和菓子屋を継がせるための教育は一切して

きていないが、幼い頃から私にしか出来ない事を

教えてきたつもりである。

 

また私も親である。彼に「自由」を与える

代わりに「責任」を与えた。

 

彼も気が付いているはずである。

自分の名前に「新」という一字が入っている

意味を。

 

彼の「新業態開発」を楽しみに、私も負けずに

引き続き「新業態開発」に取り組んでいきたい。

そしていつの日か

初代であり終代としての仕事を遂げたいと思う

土日限定和洋菓子「WA YOU」6/27・28

今週の土日限定和洋菓子「WA YOU」は
「TSU TSU MU」メロンです。
シリーズでは初登場のメロン味です。
ふんわりとしたスポンジ生地に生クリームと
茨城県産のメロンを挟み、アクセントにメロンを
添えた贅沢な逸品です。
本店限定販売で数量限定(お一人様3個まで)です。